2010/1/22
初詣!!
入所介護部の浦部です。
僕がフェリーチェに入職した時の配属先は一般棟である4Fでした。
4Fで働きだして半年ほどだったか、割と早い段階でフロア移動になりました。
移動先は認知症フロアの3Fでした。
深い認知症の方と関わるのはこの時が初めてでした。
認知症についての知識はない訳ではないですが、まだぼんやりしていて「なんとなくこういうもの」という程度でした。
ある朝のことです。
朝食を配膳して食事介助をしていると、近くの席で食事をとっていたTさんがメロンを白米の上に「ポン」と投げ入れました。
その後、漬物でご飯を食べる感じでメロンとご飯を一緒に食べていました。
僕はそれを見てTさんに「せっかくのデザートなんで最後に食べませんか?」と声をかけました。
Tさんは無言でした。
もう一度、同じことを伝えましたがTさんは無言でメロンでご飯を食べ続けます。
なんとなく気まずい雰囲気になり、僕は食事介助に戻りました。
何日か経って、また朝食にメロンがついている日がありました。
やはりTさんは配膳するやいなや、メロンをご飯の上に置いてメロンでご飯を食べだします。
僕は「今日もか~」と思いながらTさんの側へ行き、「Tさん、メロンは最後に食べた方がおいしいと思いますよ」
と伝えた途端、
「わしはこうやって食べるんが好きなんや!! いちいち五月蠅いな!!」
と、大声で一喝されました。
僕はびっくりしながら「すみませんでした」と謝り、すごすごと戻りました。
同時に「僕は余計なおせっかいをしてしもてたんやな」と反省しました。
メロンは最後のデザートとして食べるというのは僕の価値観であり、僕の価値観を基準にTさんに関わってしまったということです。
この時、僕はTさんに「教えてあげる」という「上から目線」で接していたとも思います。
食事に関わらずですが、生活の形は人それぞれです。
他人からすると「ちょっと変わってるな」とか「おかしいな」と感じることでも、本人様がそれで満足ならいいじゃないかと勉強させられた出来事でした。