2026.01.18

リハビリ部門からの啓発-肺炎-第1回「肺炎はなぜ高齢者の命を奪うのか」

老健 菜乃花 

こんにちは。菜乃花リハビリテーション部門ブログ担当です。

 

― 日本人の死因と、肺炎の本当の顔 ―


はじめに

「肺炎」と聞くと、
風邪がこじれたもの、
高齢者がかかりやすい病気、
抗生物質で治すもの。

そんなイメージを持たれている方も多いかもしれません。

けれど実は、肺炎は今もなお
日本人の主要な死因のひとつ(第5位)であり、
特に高齢者にとっては命に直結する病気です。

そして何より大切なのは、
肺炎は「突然起こる病気」ではなく、
日々の生活の積み重ねの中で準備されていく病気だということです。


肺炎は、決して珍しい病気ではありません

高齢になるほど、肺炎にかかる人は増えていきます。
それは単に「年をとったから」ではありません。

・体力が落ちる

・動く量が減る

・食事の姿勢が崩れる

・口の中が清潔に保ちにくくなる

・呼吸が浅くなる

こうした生活の変化が重なった結果として、
肺炎は起こりやすくなります。

つまり肺炎は、
生活のどこかに無理や歪みが生じているサインでもあるのです。


なぜ高齢者に多いのか

高齢になると、次のような力が少しずつ弱くなっていきます。

・食べ物や唾液を飲み込む力

・むせて異物を外に出す力(咳)

・深く息を吸ったり吐いたりする力

・体を動かして肺を広げる力

これらは普段あまり意識されませんが、
肺を守るためにとても重要な働きです。

これらの力が弱くなると、
気づかないうちに肺に負担がかかり、
肺炎が起こりやすくなります。


肺炎は「感染症」だけど、「生活の病気」でもある

肺炎は確かに感染症です。
細菌やウイルスが原因になります。

しかし高齢者の肺炎では、
「菌が入ったから」だけでは説明できないケースが多くあります。

実際には、

・口の中に多くの細菌がいる

・食べ物や唾液が気道に入りやすい

・咳でうまく外に出せない

・動かないことで肺が広がらない

こうした条件がそろったときに、
肺炎は起こりやすくなります。

つまり肺炎は、
医療だけで防ぐのではなく、
生活全体を整えることで防げる側面が大きい病気
なのです。


老健で肺炎を大切なテーマとして扱う理由

介護老人保健施設(老健)は、
病院での治療を終えた方が、
生活を立て直し、在宅復帰を目指す場所です。

私たちリハビリテーション専門職は、
肺炎を「治療が必要な病気」としてだけでなく、

・生活がうまく回っているか

・座る・食べる・動く環境は整っているか

・呼吸が楽にできているか

そうした生活全体を見直すきっかけとして捉えています。

肺炎を繰り返す方の多くは、
病気そのものよりも、
その人を取り巻く生活環境に課題を抱えています。


まとめ

肺炎は、
「たまたま起きた不運な病気」ではありません。

・日々の姿勢

・食事の仕方

・口の中の環境

・呼吸の状態

・活動量

これらが少しずつ崩れた先に、
肺炎は静かに準備されています。

リハビリ専門職は
起きる・座る・動く・呼吸する
といった当たり前の生活を整えることが、
肺炎予防につながると考えています。

次回は、
「なぜ肺炎は男性に多いのか」
という視点から、
病気と生活の関係をさらに深く見ていきます。


今回の内容は

一般社団法人日本呼吸学会

啓発冊子「ストップ!肺炎」を参考にしています。

https://www.jrs.or.jp/citizen/publication/

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