2026.03.04

リハビリ部門からの啓発-肺炎-第6回「呼吸のリハビリ-実際の場面」

老健 菜乃花 

こんにちは。菜乃花リハビリテーション部門ブログ担当です。

前回は肺炎と老健での生活との関連、重要性について少し紹介しました。

前回はこちらから

https://www.ontoku.or.jp/blog/%e3%83%aa%e3%83%8f%e3%83%93%e3%83%aa%e9%83%a8%e9%96%80%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e5%95%93%e7%99%ba-%e8%82%ba%e7%82%8e-%e7%ac%ac5%e5%9b%9e%e3%80%8c%e8%82%ba%e7%82%8e%e3%82%92%e9%98%b2%e3%81%90/


はじめに

これまで肺炎と生活の関係についてお話してきました。

肺炎は感染症ですが、
その背景には

・姿勢

・呼吸

・活動量

・口腔環境

といった日々の生活が深く関わっています。

今回は、
老健で実際に行っている
呼吸のリハビリ その一場面を紹介します。


① 道具は特別なものではありません

これは特別な医療機器ではありません。

ラップの芯の先端に紙を貼っただけのもので

ごくごくシンプルな道具です。

大切なのは「道具」ではなく、
どのように呼吸を引き出すか


② 息を“長く吐く”練習

吹き流しをゆっくり吹く動作は、

・呼気の持続

・腹部の安定

・口唇のコントロール

・咳を出すための基礎力

を自然に促します。

「訓練」というより、
楽しみながら息を使う時間です。

息を長く吐けるようになると、
肺の中の空気の入れ替えが促され、
痰も動きやすくなります。


③ 胸郭を動かす

肺は自分で広がることができません。
胸郭(胸まわりの骨や筋肉)が動くことで、
肺はしっかり広がります。

高齢になると、

・背中が丸くなる

・肋骨の動きが小さくなる

・呼吸が浅くなる

といった変化が起こります。

胸郭に触れながら呼吸を誘導することで、
どの部分が動きにくいかを確認し、
呼吸の広がりを促します。

呼吸は“見る”だけでなく、
触れてチェックするものでもあります。


④ 姿勢と呼吸は切り離せません

訓練前の姿勢

訓練後の姿勢

胸郭の可動性を引き出し、
呼吸が整うと、
座位姿勢にも変化が現れます。

訓練前はやや背中が丸く、
胸の広がりが小さい状態でした。

訓練後は、
胸郭が自然に起き、
体幹が安定しています。

姿勢が整うと、

・呼吸が深くなる

・会話がしやすくなる

・食事が安定する

といった変化につながります。


⑤ 呼吸リハビリは「生活の中」にある

呼吸リハビリは、
特別な時間だけに行うものではありません。

・起きている時間を増やす

・座る姿勢を整える

・会話をする

・笑う

・歌う

これらもすべて、
呼吸を守る行動です。

老健では、
生活そのものを呼吸支援の場として捉えています。


まとめ

肺炎を防ぐために必要なのは、
薬だけではありません。

・胸郭を動かす

・姿勢を整える

・息を長く吐く

・活動量を保つ

こうした積み重ねが、
肺を守ります。

リハビリテーション専門職は、
生活の中で続けられる呼吸支援を大切にしています。

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