2025.06.26

菜乃花での歩行訓練その6「多脚杖」

菜乃花 老健 

こんにちは!菜乃花リハビリテーション部門ブログ担当です。

 

前回の一本杖に続き、今回は多脚杖を使った歩行訓練のご紹介です。

 

前回の記事はこちらhttps://www.ontoku.or.jp/blog/%e8%8f%9c%e4%b9%83%e8%8a%b1%e3%81%a7%e3%81%ae%e6%ad%a9%e8%a1%8c%e8%a8%93%e7%b7%b4%e3%81%9d%e3%81%ae5%e3%80%8c%e4%b8%80%e6%9c%ac%e6%9d%96%e3%80%8d/


 

多脚杖は、自立する構造を持ち、一本杖よりも広く体重を支えることができる杖です。

以前は4つ足タイプが主流で、ご家庭ではやや扱いづらい印象もありました。
しかし現在では、丸型の可動式の杖先にゴムが付いたタイプも登場し、
地面の状態や使う方の力の入れ具合に応じて、しなやかに可動する仕様になっています。

 


Before:歩きづらさの原因は「膝の入り込み」

今回のモデルとなった利用者様は、
「右膝が内側に入ってしまって格好悪い」「歩きづらい」「長く歩けない」
といったお悩みをお持ちでした。

 

右膝が内側に入っており、つま先のラインよりも内側になっているのがわかります。
この状態では、足を出すときも支えるときも、ふらつきが起こりやすくなります。

 

踏み出すときに、体幹が十分に足に乗っておらず、効率的な歩行ができません。

 


エクササイズ:踏み出す・支える動きを整える

平行棒内で、以下の練習を行いました。

① 踵で床を叩く練習(ヒールコンタクト)
踏み出す瞬間の重心移動を意識するためのエクササイズです。

 

② 足の上に体幹を乗せる練習(荷重移動)
→ 一番体重がかかる瞬間に、お腹と腰が足の上に来るように体をコントロールします。

 


After:姿勢と動作が変化

勿論これ以外にも

足自体が柔らかく大きく動くような練習や

筋力の少ない部分に特化したトレーニング

呼吸法のトレーニングなど

色々とやってはいますが、

主に歩行に直結する練習はこの2つが中心です。

では姿勢を見てみましょう

 

After(後ろから)
膝の位置がまっすぐに改善され、ふらつきが大幅に軽減しました。

 

After(横から)
お腹・腰・膝・足が一直線に並び、安定感のある立脚が実現しています。

 


おわりに:多脚杖の効果を最大限に引き出すために

いかがでしたでしょうか

多脚杖は「安定感を補うための道具」ですが、身体の使い方が変わることでその効果もさらに高まります。
リハビリの中で、ほんの少し意識を変えるだけでも歩き方は変化します。
お困りのことがあれば、ぜひリハビリスタッフにご相談ください。

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