2021/10/5
5F☆たい焼き☆
こんにちは、菜乃花リハビリテーション部門ブログ担当です。
前回は「認知症って“何もわからない”状態じゃないんです」というお話をしました。
前回はこちら
今回は、認知症ケアの基本手法のひとつである、**リアリティ・オリエンテーション(RO)**についてご紹介します。
ROは、認知機能の混乱から生まれる“不安”を和らげるため、“いま・ここ”の時間・場所・状況を視覚的・体感的に支えるケア手法です。
日付や時間、季節や行事を適切に提示することで、見当識を補い、心に安心感を届けます。
以下のツールを使って、利用者さんに「いま・ここ」を体感していただきます。
①日付確認
手作りの日付確認カード
②時間感覚
掛け時計
③季節感1
ヒマワリの飾り
④季節感2
七夕の折り紙飾り
ご自身がお持ちの時計に合わせて、訓練用時計の時間を合わせていただくことで
今がいつなのか、何をする時なのかを確認しています。
写真には写っていませんが右後方に大きな掃き出し窓があります。
5時前ですから少し日が傾いてきて西日が当たる時間ですね。
西日のあたる5時=夕方 とご自身で気づいていただく工夫があります。
認知症の方は、時間や場所の感覚が揺らぎやすく、 「いま・ここ」がはっきりしないことで不安感や混乱が増幅される傾向があります。
ROを通じて、日付や時間、季節感を明示的に支えることは、こうした不安を和らげる大きな手助けになるのです。
リアリティ・オリエンテーションを通じて、スタッフは認知症の方が感じる“いま・ここ”の不安を和らげ、会話や活動への意欲を自然に引き出すよう丁寧に関わっています。
ご家族の皆様も、日常の中でカレンダーや時計、季節の飾りなどを取り入れていただくことで、お身内の方と安心して過ごせる時間を増やすヒントになるかと思います。
次回のテーマは「あぶないから動かさない」ではなく「安全に動けるようにする」 です
お楽しみに