2026.02.23

リハビリ部門からの啓発-肺炎-第4回「口腔ケアは“歯の話”ではありません」

老健 菜乃花 

こんにちは。菜乃花リハビリテーション部門ブログ担当です。

前回は肺炎と誤嚥の関連、誤解について少し紹介しました。

前回はこちらから

https://www.ontoku.or.jp/blog/%e3%83%aa%e3%83%8f%e3%83%93%e3%83%aa%e9%83%a8%e9%96%80%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e5%95%93%e7%99%ba-%e8%82%ba%e7%82%8e-%e7%ac%ac3%e5%9b%9e%e3%80%8c%e8%aa%a4%e5%9a%a5%ef%bc%9d%e3%82%80%e3%81%9b/

 


― 口から始まる肺炎予防 ―

 

はじめに

「口腔ケアは大事ですよ」

介護や医療の現場でよく聞く言葉です。
けれどその意味を、どこまで理解できているでしょうか。

口腔ケアは、
「見た目をきれいにするため」
「口臭を防ぐため」
だけのものではありません。

実は、肺炎を防ぐための重要なケアなのです。


口の中は“細菌の住処”

私たちの口の中には、
常に多くの細菌が存在しています。

健康なときは問題ありませんが、

・歯磨きが不十分

・入れ歯の清掃不足

・口の乾燥

・食べかすの残留

こうした状態が続くと、
口の中の細菌は急激に増えます。

そしてその細菌は、
唾液や食べ物と一緒に気道へ入り込む可能性があるのです。


誤嚥と口腔内細菌の関係

前回お話した「不顕性誤嚥」。
むせないまま、唾液や食物が気道へ入ってしまう現象です。

ここで重要なのは、
気道へ入る“内容物”の質です。

口の中が清潔であれば、
仮に少量が気道へ入ったとしても、
大きな炎症にはつながりにくい場合があります。

しかし、
口腔内に細菌が大量に存在している状態では、
その細菌が肺へ運ばれ、
誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高まります。

つまり、

【肺炎は「飲み込みの問題」だけではなく、
「口の中の環境の問題」でもある

ということです。


歯がある・ないは関係ない

「うちは総入れ歯だから大丈夫」
と思われることがあります。

しかし実際には、
歯があるかどうかよりも、

・舌の清掃

・頬の内側

・上あご

・入れ歯の裏側

・口腔内の乾燥

こうした部分のケアが重要です。

口腔内は複雑な構造をしており、
細菌はさまざまな場所に定着します。

入れ歯の裏側に細菌が付着しているケースも少なくありません。


「口が乾く」は要注意サイン

高齢者では、
唾液の分泌が低下しやすくなります。

・加齢

・薬の副作用

・水分摂取不足

・会話量の減少

唾液には、
細菌の増殖を抑える働きがあります。

そのため口腔乾燥は、
肺炎リスクを高める重要な因子になります。

口が乾いている、
唇がひび割れている、
会話が少ない、

これらはすべて、
肺炎予防の観点からも見逃せないサインです。


口腔ケアは“命を守るケア”

口腔ケアは、
歯科衛生の問題ではありません。

・肺炎予防

・食事の安全性

・栄養状態の維持

・会話や笑顔の維持

生活全体に影響します。

老健では、
看護・介護・リハビリ職・歯科との連携を通して、
日常の中で口腔環境を整える支援を行っています。

これは「清潔にする」という行為以上に、
生活を守るための医療的ケアでもあります。


まとめ

肺炎は、
口から始まることがあります。

・不顕性誤嚥

・口腔内細菌

・口の乾燥

・ケアの不足

これらが重なることで、
肺炎は静かに進行します。

口腔ケアは、
「きれいにするため」ではなく、

肺を守るための習慣】なのです。

 

 

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