
在宅で暮らし続けるということ
施設看護師だった私(岡田波寿:写真左側)が、平成12年介護保険制度スタートの年に、在宅部門ケアマネジャーとして働き始めて8年という月日が経ちました。
教えてもらえる先輩もなく、手探りのような毎日の業務。いつかは慣れて落ち着いて仕事ができるだろうという淡い期待を抱いておりました。しかし、介護保険制度は年々変わり続け、しかも複雑化しており何年経っても新人ケアマネの気分です。
制度は変わってもご利用者様の生活は簡単に変えるわけにいきません。私たちケアマネジャーはご利用者様が個々に持っておられる「自分らしい生活」が送れるよう、できる限りの支援をしていこうと努力の毎日です。
制度とご利用者様の希望が合わず、虚しさを感じる時もあります。でも、身体が不自由でも不便な環境でもあきらめず、黙々と生活をされるご利用者様の「自分の住みたい場所で暮らし、好きに時間を過ごすこと」を全うするエネルギーに圧倒され、学ぶことも多くあります。年を重ねていくことは多くの経験を蓄えて黄金の時期へ向かうことです。まだ経験の少ない人生の後輩の私たちは先輩であるご利用者様の声を受け止めながら、学びながら精一杯のお手伝いをさせていただきたいと頑張っていきます。