木々も、ご利用者様も衣替えがずいぶん進み、暦の上でも冬がすぐそこまで近づいてまいりました。
ご利用者様との近所への買い物や、ショートステイ・デイサービスでの送迎時、
「ホントに寒くなってきましたねぇ」といった会話がどうしても増えてしまいます。
この間、ショートステイの送迎時、お話中に、
「秋になると空が高くなると言うけれど、本当に高くなってはいませんよね?」
というものがありました。
その何気ない質問に答えを出せないまま会話は終わりましたが、
心に引っかかったままにするのは気持ちが悪いということで、
今回のブログはちょっと寄り道をさせていただきます。
以前にも書きましたが「天高く馬肥ゆる秋」という言葉があるように、
昔から秋になると人は空を見上げては「高いな」と感じているようです。
ではなぜそう感じる(見える)のかというと、
それは空が澄んでいるというのが主な理由のようです。
春の空を思い浮かべてください。
春はかすんでいて、見通しがあまりよくありません。
このため、青い空と言うよりも、白い空と言ったほうがイメージに合いそうで、
澄み渡る空ではありません。
夏は、もくもくといった積雲が浮かび、これらの雲は比較的高度が低い雲です。
このため、感覚的な空の高さを押し下げています。
冬はしぐれやすく、北から雲が流れ込みやすい状態が続きます。
このため、やはり空が低く感じます。
一方、秋は空気が澄んでいて、綺麗な青空が広がります。
さらに秋の雲と言えば「すじ雲」、「さば雲」など、比較的高度の高い雲が広がります。
このため、感覚的に空が高く感じるのです。
空が高くなるのは、実際に高くなるのではなく、
人の感じ方として高く感じるのです。
また、秋はさわやかな季節になり、思わず空を仰いで
空の高さを改めて感じることも、より空の高さを認識させているんでしょうね。