2017/1/4
「リセット」
入所介護部の浦部です。
トランスファーについて指導を行う時、必ず伝えるのが
「頭の重さでお尻を上げる」
というものです。
人間が立ち上がる基本的な動作は、「前屈みになって頭を下げて、お尻を上げ、足の力でバランスを取りながら立ち上がる」からです。
これが原則となり、利用者様個々のADLに合わせてこの動作を一緒に作るものだと思っています。
これができていないと力任せな介助になり、腰を痛めてしまいます(利用者様も怖いし痛いです)。
このようなことを偉そうに言うてますが、
僕、2回ぎっくり腰やってるんですよね
病院で働いている時にやってしまいました。
その頃教えて頂いた方法が、「自分の片足を患者様の足の間に入れて行う」というものでした。
その頃は何も疑問を感じませんでしたが、今考えると、これでは自分の足が邪魔で前屈みになれません。
患者様は大柄な方も多く、僕も力任せな介助をしていたんですね。
今思うと、まるで「相撲」をとっているいるようなトランスファーでした。
当時は男手が重宝されたので、看護師の方から「浦部君いると助かるわ~」という言葉にまんざらでもない顔をしていたと思います。
腰を痛めたのはこれの積み重ねでしょう。
1回目は夜勤入りの時でした。
食事の準備をしてる最中、ちょっと屈んだ時にぐっと痛みが走り、上半身を起こせなくなりました。
「これ、あかんやつや」
と、脂汗をかき、痛みに耐えながら、ひたすら「どうすれば腰やったってバレずにに夜勤ができるか」を考えていました。
前屈みのまま動いているので速攻バレましたけど。
師長がもう一人の夜勤の者と話しをつけていたようで
「浦部君、今日はもう帰って」
「その状態で働かれても困るし」
とバッサリ斬られました。
頑張りますとは言ったものの、「迷惑やから」とまたバッサリ。
でも、正直な所、この物言いに救われた所はありますけど。
その頃、僕はバス通勤だったのですが、おりしも季節は真冬。
なかなか来ないバスを待っていると、追い打ちをかけるように寒さが腰に響くのでした。