2023/6/6
作業療法も一生懸命
今年も残すところ1カ月弱となりました。
暖かかったり、寒かったりと体調が追い付かない日々ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
寒い季節は筋肉や関節が硬くなることで、体や動作も硬くなり、いろいろと体に支障が出やすくなります。
先日、デイサービス利用者(以下Tさん)の方から
「最近、立ちあがりが上手い事できひんのや」と相談を受けました。
詳しく聞くと、椅子やソファからの立ち上がり動作で最後の膝を伸ばす際に、完全に伸びきらず、後ろに尻もちをついてしまう。
また、Tさんには腰部脊柱管狭窄症という腰痛や下肢の痺れをきたす整形疾患を患っており、立ちあがる時に腰痛も伴うとのことでした。
そこで、実際にいつもやっているように動作を行って頂きました。
普段から椅子の肘置きを支えにして立ち上がり動作を行っているTさん。
この方法で動作をされる方結構いるのですが、お勧めしません。というのも、支えにする場所が自分の重心線よりも後方にある為、
立ち上がり動作で一番しんどいとされる最終の上半身起こしと膝を伸ばしきる時に支えがない状態ですので、
腰部と膝に凄く負担をかけている立ち上がり方なのです。
その負担で痛みが生じ、腰と膝を上手く伸ばせないので重心を前方に移動出来ず、尻もちをつくというメカニズムです。
今度は自身の膝を支えにして、動作をやって頂きました。
見た感じでは違いが分かりにくいのですが、支える場所が自分の足よりも後方か前方かだけで、腰部と膝にかかる負担を軽減でき、
安定感も変化します。膝を支えにするのが怖いという方は前方の机や手すりや歩行器を支えにして立ち上がってください。
自分の足よりも後ろにあるものを支えにして立たない!立たせない!是非覚えて帰ってください。