2025.03.31

法人栄養士連絡会開催2025年②~1人じゃない共に考えよう~●房晴美先生を招致させていただき勉強会を実施しました

取り組み 

当法人では法人内で勤務している管理栄養士・栄養士にて連絡会を実施しております。選択したテーマで連絡会を構成し、知見を広げる機会を深めております。今回はゲスト講師として房晴美先生を招致させていただき有意義な時間を過ごさせていただきました。

■ゲスト講師プロフィール

房晴美様は、羽衣国際大学で非常勤講師として臨床栄養学を教える傍ら、機能強化型栄養ケアステーション「からふる」に所属し、訪問栄養指導を通じて地域の栄養改善に取り組んでいます。また、話題のやわらか調理家電「デリソフター」の開発初期からアドバイザーとして関与されています。さらに、南河内嚥下研究会の代表も務めており、摂食嚥下リハビリテーション分野での活動にも注力されています。

資格・役職等

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

日本摂食嚥下リハビリテーション学会評議員

摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士

受賞歴

平成25年11月:大阪府栄養関係功労者知事賞表彰

令和元年7月:厚生労働大臣表彰

 

勉強会「最後まで食べ続けていただくために」開催報告

今回の勉強会では、「最後まで食べ続けていただくために」をテーマに、ご利用者様の健康と栄養に関する重要なトピックスについて学びました。以下、講演内容をご紹介します。

第1部:BMIと体重減少

高齢者の適正BMIは21.5~24.9とされています。この範囲は、体重が軽すぎる場合や重すぎる場合に比べて、将来の死亡率が最も低いことが研究で示されているためです。

在宅サービス利用者ではBMIが21.5未満の方が多く、体重管理が重要です。

特に高齢者は「少しふくよか」な状態が健康維持に望ましいとされています。

第2部:摂食嚥下障害

摂食嚥下障害の基礎知識

摂食嚥下障害の定義や高齢者の生命・生活への影響について解説。

嚥下に関わる解剖学的構造(舌、咽頭、喉頭蓋など)の説明や誤嚥性肺炎の予防策を共有しました。

嚥下機能の理解と演習

「反復唾液嚥下テスト」など簡易スクリーニング方法を紹介。

口唇閉鎖や舌の動きなどをチェックする演習を通じて、嚥下機能改善の重要性を学びました。

食事摂取と嚥下機能

食事摂取時の喉の動きや嚥下の5段階(認知期~食道期)について解説。

咀嚼時の舌の動きや食べ物を飲み込む際のプロセスを体験的に学習しました。

第3部:多職種連携による栄養改善

2024年診療報酬・介護報酬改定で新設された「リハビリ・栄養・口腔連携体制加算」について解説。

医療・介護現場で多職種連携が推進される背景とその重要性を強調しました。

包括的な社会を目指し、リハビリ、栄養管理、口腔ケアを一体的に行う取り組みが求められています。

 

 

今回の勉強会では、高齢者が健康的に生活し「最後まで食べ続ける」ために必要な知識と実践方法について、多角的な視点から学ぶことができました。今後もこうした取り組みを通じて、ご利用者様一人ひとりの生活を支える活動を続けてまいります。

 

また、勉強会と同時に、食品メーカー様をお招きし、展示会を開催しました。

同じ空間で試食会を実施することで、製品の特徴を直接体験でき、参加者全員で共通の認識を深める機会となりました。さらに、試食を通じて得られた意見やアイデアを基に、栄養補助食品の採用方針などについて話し合い、具体的な方向性を共有する場ともなりました。

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