2012.08.07

メルヴェイユ吹田の看取りについて

メルヴェイユ 看護部より 

看取りってご存知ですか? 特別な医療行為を行わず、自然な形で、最期の時を 迎えていただくことです。 当施設では、昨年7月より看取り制度を取り入れ、 実施しています。 当施設ではこの一年間で数名の方が永眠されました。 賛否両論ありますが、多数の医療機器に繋がれた状態ではなく、 苦痛の緩和を目的とした最小限の医療行為のみで、 ご家族や慣れ親しんだ職員のもと、自然な形での 人生の幕を閉じられました。 ご本人にとって何がベストなのかは正直わからないことの方が 多いですが、ご家族とともに全職員が試行錯誤しながら より良いケアを提供できるよう努力しています。 精神神経科医師でたくさんの著書を出版されている斎藤茂太氏の 『老いへの身辺整理』という本があります。 『人生には出発点もあれば終点もある。 人生は生まれた時から終点に向かって 笑いながら、怒りながら、わき見しながら、 昂然と胸を張りながら、そして成功を喜び、 失敗に泣き、ともかく例外なく歩んでいく。 人生の終点にある“死” 私達はその死を恐れている。 なぜ“死”が怖いのか?といえば、 生きている人は未だ誰も体験していないからではないか? 他の恐怖体験は、他の人が体験していて なんとなく大丈夫なんだなと分かるが、 “死”だけは誰も体験していないから 「平気だった、案外楽だったよ!!」 と言ってくれる人がいない。 自分の“死”は自分が最初に体験するしかないわけだから、 不安があって当然である。』 と著者は言われています。 ご家族も、私達スタッフも誰も体験したことのない未知の世界・・・ その“死”をこれから迎えようとされているご入居者様へのケアを 個々人の意思を尊重し、また、ご家族が 最期の別れの時に心残すことのないよう、 共に関わっていけるよう頑張っています。 まだまだ未熟な私達ですが、色々な事から目を逸らす事なく 常に学んでいけるよう、スタッフ一同で真剣に取り組み 成長していけるよう努力しています。 追記・・・ 『臨終は、それほど苦しくないから直前まで生を追及できる』 そうです。 今にも死にそうな人が苦しそうに呼吸しているのを見るのは 本当に辛い。 ですが、実は死にゆく人は、周りで見ている程 辛くはないことがわかってきました。 脳の快感物質(エンドルフィン)が 死の直前、脳内に放出され夢見心地で あの世へ旅立てるようです。 実際に亡くなる数時間前まで食べ物を口にされる方も 多数いらっしゃいます。 人生のハッピーエンドをすべての方に迎えていただければと スタッフ一同思っています。

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