2008/5/26
栄養課より
今年は6月から気温が上がり真夏日・熱帯夜の日が多くなっている中、東日本大震災後より節電対策
が呼びかけられています
地球温暖化に都市部でのヒートアイランド現象が加わり熱中症の発生増加が社会的注目を集めていますが、この中での節電対策は大変ですね
聞き慣れた熱中症とはどのようなものなのでしょうか
暑熱環境において生じる身体の適応障害を熱中症(暑熱障害)と言えます
人間の体温は視床下部にある体温中枢によって一定に保たれるようにコントロールされていますが、高温・多湿の環境の中での水分の補給を行わず長時間活動を続けると体温の上昇・脱水・循環不全を生じます。重症型では脳神経の障害・内臓障害(腎臓・肝臓)血液凝固機能の障害・筋肉の融解が起こり、死亡率の高い極めて危険な状態と言えます
症状として ・ ・ ・
軽症
こむら返り ・ 立ちくらみ
上記の症状をスポーツ現場で軽視し学生が死亡に至った裁判事例があり、軽視することなく早急に対処しましょう
中等
疲労感 ・ 頭痛 ・ 嘔気 ・ 嘔吐 ・ 体温の上昇
重症
高熱 ・ 意識消失 ・ せん妄 ・ 小脳症状 ・ 痙攣
この時点で内臓障害・血液凝固系の障害が生じている事が多く死亡率もかなり高くなります
※せん妄 →うわごと ・ わけのわからない事をいう。
※小脳症状 →歩行 ・ ランニング中にフラフラする。
治療として ・ ・ ・
軽症の場合は経口摂取で軽快します。真水よりも
スポーツドリンクのような塩分・糖分を含んだものが効果的。点滴も有効です。
中等度以上になれば直ちに輸液・暑熱環境の回避・経過観察等治療が必要なレベルになります。症状の進行により緊急入院が必要な事にも。死亡に至る例も少なくない事から、とにかく早期発見・早期治療により、重症化を予防することが大切です
屋内・屋外どちらにいても気を付けなければ熱中症になります。
こまめな水分補給・無理せず休息をとる・子供や高齢者の方は気付きにくい事があるため周囲のものが目配りをするなど、予防と早期発見が重要です
夏本番です。花火
・お祭り
・海水浴
など楽しいイベントもある季節です
体調に気をつけてお過ごし下さい